小豆島を廻る遍路行の間には、守るべき事柄や作法が長い歴史の内に備わってきました。
まず参拝者の心得として『十善戒』という仏様への「10のお誓い」をたてて、こころ清らかに参拝いたしましょう。
巡拝中、道中の助けとなる金剛杖は、すなわちお大師さまであるとする思いから、宿屋に着いたならば、まず、杖を洗い床の間に立てかけて祀り、お大師さまをいただく気持ちでひと夜を過ごします。
言葉のとおり、お互い遍路行の修行者として、相手を尊重し敬意を払って合掌して挨拶します。
四国遍路の最中、お大師様は、十夜ヶ橋という橋の下でお休みされていたことの故事に因んで橋を渡るときには杖を突かないようにします。
帰り鐘は、出鐘(戻鐘)とも言われ、お葬式の時に用いますので、それを嫌ってのことです。
それぞれお寺では、そのお寺にあった、大きさのロウソクや線香を用意している場合があります。持参のロウソクが小さすぎてロウソク立てから倒れたりして不慮の事態を起こさないためでもあります。