昔遍路姿の尼僧が島へ渡ってきて、堀越庵に住みついていた。その名を妙光と言った。いつの間にか村人と親しくなり、子供を集めて読み書きを教え、村の女たちのお産の世話も大変上手であった。この妙光尼にある日捕手がむけられたが、村人の評判が余り良いのでその日は帰ってしまった。その後大ぜいの捕手が来たが、その時妙光尼の姿はなかった。そして再び捕手が来ることはなかった。村にお産があった時、妙光尼は姿を現した。女達は喜んで迎えたが妙光尼は死んだ。安産の妙光さんと女達は泣いた。
(朱鷺書房発刊の『小豆島八十八ヶ所』より抜粋)
名称 | 第5番 堀越庵(ほりこしあん ) |
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住所 | 〒761-4423 香川県小豆郡小豆島町堀越甲296 |
納経所 | 第3番観音寺にて受付 |
第5番 堀越庵の旗桜
花びらは白色。花期は4月上旬〜中旬。