抜けるような空の青と海の青の中間、室生の山のほとり、見おろす海の美しいところにある愛染寺は、天平年間(七二九~七四八)、行基菩薩によって開かれ常楽坊と称した。
その後、弘法大師が上京の途中、荒天のためこの地に上陸され、念持仏愛染明王を描き、国民の息災と海上の平穏を祈念されたと伝えられている。
至徳元年(一三八四)、清智上人が中興し、現在に至っている。
本尊愛染明王は、縁結びの仏として知られ、昔から小豆島の霊場を巡拝した男女は早く良縁が得られるという伝説がある。ご利益を得た人が多く、良縁をもとめる多くの若い男女の信仰を集めている。
(朱鷺書房発刊の『小豆島八十八ヶ所』より抜粋)
名称 | 第32番 愛染寺(あいぜんじ) |
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住所 | 〒761-4304 香川県小豆郡小豆島町室生106 |
電話番号 | 0879-75-0628 |
納経所 | 第32番愛染寺、第34番保寿寺庵 |
第32番 愛染寺の花染
花は淡紅色の八重咲き。花期は4月中旬ごろ。